これまで、骨盤の重要性についてブログで紹介してきました。

身体にとって骨盤とは非常に重要な部分であり、様々な役割を持っています。

そのため骨盤が歪んでしまうと、身体に様々な不調が出てきます。

  骨盤がズレないように意識して活動していても、どこかで骨盤にズレが生じてしまうものです。出来る事なら、骨盤がズレない状態のまま生活したいですよね。

 

  そこで今回は呼吸を絡めたちょっとしたエクササイズを行うことで骨盤を安定させる方法をご紹介します。

 

  その前に、普段何気なく行っている呼吸と、人の活動との関係性についてご紹介します。

呼吸とは、ただ人間の身体の中に酸素を取り入れる行為ではありません。呼吸を行う事により様々ないい影響をもたらします。

呼吸には、胸式呼吸と腹式呼吸がありそれぞれに役割を持っています。また、実は呼吸と自律神経は深い関係があり、この呼吸法と密接に関係しています。

 

 

胸式呼吸と腹式呼吸
  人の呼吸の方法には、腹式(ふくしき)呼吸と胸式(きょうしき)呼吸があります。

  これらの呼吸法の大きな違いは、その名の通り、息を吸ったり吐いたりする際に、胸を使うかお腹を使うか、という違いになります。

また、ただ呼吸の方法が違うだけでなく、それぞれにメリットを持っています。

 

  胸式呼吸、つまり肺で呼吸をすることで、自律神経の交感神経に刺激が入ります。また、腹式呼吸、横隔膜で呼吸することで、副交感神経に刺激が入ります。

自律神経の交感神経と副交感神経のそれぞれの働きについては前回のブログでご紹介していますので、そちらも参考にしてみて下さい。

 

 

 

胸式呼吸

 

  胸式呼吸は自律神経の交感神経を結びつきがあります。胸式呼吸を行う事で、交感神経が優位になり、筋肉は緊張し、身体は動くために準備します。

  例えば部活動、職場での作業中は特に交感神経が優位に働いています。

  人が起きて普段生活している時はほとんどこの胸式呼吸で生活をしています。この胸式呼吸では腹式呼吸ほどたくさんの酸素を取り込むことが出来ないので、腹式呼吸に比べ浅く短い呼吸になります。

  運動している時など、早い呼吸を必要としている時は、早いリズムで何度も空気を取り込んでいます。

 

  また、過度の緊張などを感じると、余計に呼吸が浅くなり早い呼吸になります。

 

 

腹式呼吸
  腹式呼吸は胸式呼吸とは逆に、副交感神経と結びつきがあります。

  お腹、特に横隔膜を使って呼吸をするため、一度にたくさんの酸素を取り込むことが出来ます。一度にたくさんの空気を取り込むことが出来るので、呼吸のリズムは自然とゆっくりとなります。

  このおかげで身体はリラックスすることが出来ます。

  現代はストレス社会と呼ばれており、交感神経が異常に反応してしまう私たちにとって、この腹式呼吸は意識して行いたい呼吸法とも言えるでしょう。

 

 

  このように、2つの呼吸法を自律神経は密接に関係しています。

意識して状況によって使い分けることが出来るとそれが一番いいですよね。しかし、実は意識せずとも人間の身体は勝手に使い分けています。

 

  試しに立っている時、息を吸った際に膨らむ場所を確認してみて下さい。お腹よりも胸が大きく膨らむと思います。また、逆に寝ている時はお腹が膨らみ、腹式呼吸を行います。人間の身体は自然と切り替えを行っているのです。

 

 

骨盤を安定させるためにトレーニング

 

 

  今回、紹介するのは「ドローイン」というエクササイズです。

  なぜ、先に呼吸法の説明を行ったのかというと、このエクササイズは腹式呼吸で息を吐き切った状態で行うため、簡単に腹式呼吸が何かを理解しておいてほしかったのです。

  このエクササイズは、腕立て伏せや腹筋背筋のように身体を動かしながら行うトレーニングとは異なります。

 

  近年、ダイエットに効果的と言われており、少しずつ注目されている方法です。

この「ドローイン」というトレーニングはやり方を間違いやすいので、興味がある方は今回紹介するやり方とそのポイントを確認してから行うようにして下さい。

 

 

具体的なやり方
  まず、仰向けに寝ます。その時膝は軽く曲げ、楽な状態で腹式呼吸を行います。

  この時、手は楽な状態で横に沿えて下さい。寝ている時は自然と腹式呼吸になりますが、息を吸う際は鼻からゆっくりと吸い、吐く時は吸った時よりもゆっくりと時間をかけて吐き切ると、より効果が高まります。

 

1.まず、鼻から息を吸い、お腹を膨らませながら息を吸っていきます。

 

2.吸いきったら、今度は口からゆっくりと息を吐きお腹が凹むことを意識しながら全部吐き出します。

 

3.吐き切ったら、床と腰を引っ付けるイメージで、床と腰の隙間を埋めるイメージで下腹部に力を入れ、お腹を凹ませます。

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  この動作、10回を1セットとし、これを一日2~3セット行います。

 

  このエクササイズは強度よりも回数や期間が大事になってきます。

骨盤を支える腹部のインナーマッスルを鍛えることで、骨盤が安定に近づいていきます。

  また、インナーマッスルだけでなく、アウターマッスル(外側に付いており、私たちが腹筋と聞いて一番に思い浮かべる部分)のトレーニングにも効果的です。
  このドローインはいつでもどこでも場所を取らずに行うことが出来ます。

  今回は意識がしやすい寝た状態でやる方法をご紹介したのですが、座ったままや立ったままでも行う事は出来ます。どの体勢で行うにしても要領は同じです。しっかりとお腹が凹んでいるかがポイントです。

 

 

  今回は呼吸と自律神経の関係性、ドローインのやり方についてご紹介しました。

比較的簡単ですぐに行えるエクササイズとなっています。

  まだ、認知が進んでいませんが、骨盤の安定のほかにも、ウエストの引き締めにも効果的です。

  骨盤を支える筋力が強くなれば、その分骨盤もずれにくくなります。

  痩せたい方、骨盤の歪みや痛みに困っている方は是非行ってみて下さい。

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