慢性的な腰痛(デスクワーク編)
あなたは、一日何時間、椅子に座って作業していますか?
時間が長いほど、腰の痛みを感じる方が多いです。
腰によくない姿勢で、よく聞くのは、中腰ですよね。
しかし、腰痛で悩んでいる方に、仕事でいつもとっている姿勢を聞くと、
なんと、中腰や立ち姿勢を抜いて、座っている姿勢の方が多いのです。
座りっぱなしという状態は、決して腰にとってラクな姿勢ではないんです。
立っているときよりも、余計な負担がかかっているから、腰が痛くなるんですね。
慢性的な腰痛の80%は、原因を特定できないと言われています。
それは、個人の体型や生活環境、ストレスの状態などが、
複雑に関わってくるからなんです。
一般的に、これは腰によくないとはっきりしていることもありますので、
今日はそれを、お話しします。
また、簡単なケアも紹介しますので、ぜひ試してみてください。
座る姿勢はとても大事
職場のデスクは会社の備品なので、自分好みのものを選べないのが現状でしょう。
自分好みの物を新調してもらえるのならば、とてもよい職場環境です。
一般的にまずは、椅子です。
皆様には、いい椅子を使うことをお勧めします。
どんな椅子に座るかで、腰への負担が激減し、
仕事のパフォーマンスが、グッと上がるからです。
職場に気に入った椅子を持ち込めないとしたら、
椅子の高さと、自分の姿勢を、すぐに改善しましょう。
理想的な着座姿勢というものが、厚生労働省から発表されています。
① 椅子に深く腰をかけ、背もたれに十分当てる ② 足裏全体が、床に接する姿勢が基本とする(台を置いてもよい) ③ 椅子と大腿部(太もも)の間に、手指が押し入るゆとりがあること ④ 膝や足先を、自由に動かせる空間があること ⑤ 前傾姿勢を避けること
この状態が保てるような、椅子の高さにすることが大事です。
足裏がどうしても床につかないときは、空き箱、雑誌などちょうどいい高さのものを、用意してください。
そして、パソコン作業の場合、視線と画面の高さが重要です。
必ずパソコンの正面に座り、モニターの上部の縁と、目の高さを同じにし、首を動かさずに、画面全体が見渡せる状態にします。
画面と目との理想的な距離は、60㎝ ± 15㎝ です。
体格や視力の個人差があるので、個別の調整が必要ですね。
高すぎる椅子だと、前かがみになってしまうのでよくないです。
自分では、わかりにくいので、隣の方に見てもらうといいですよ。
座った姿勢を横から見て、
「耳の穴・肩の中央・太もものつけね」
が一直線になっているのが、よい状態です。
適度に休憩して動くこと
良い椅子の状態に変えた、姿勢を正しくした。
これだけで、ぐんと作業効率はあがったはずです。
腰の痛みを感じない、感じにくい状態では、
仕事はサクサク進みます。
サクサク進み過ぎて、ついつい時間を忘れがちです。
しかし、ここで大事なことがあるんです。
どんなに理想的な椅子に座り、正しい姿勢であっても、
何時間も同じ姿勢を続けるのは、ダメなんです。
結局、腰を痛めてしまいます。
だいたい、一般的な集中力も2時間が限度ということですので、
2時間に一回は、席を立ち、ストレッチなど、軽い運動をしてください。
筋肉の緊張を、定期的に緩めることで、
血流が悪くならず、疲労物質を溜めずに済みます。
疲労を、小刻みにうまくリセットできれば、集中力も回復して、
作業効率も、ガクッと落ちずに、一日を過ごせるでしょう。