肋間神経痛って聞き慣れない症状だと感じている方も
おられるのではないでしょうか?
しかし、肋間神経痛で、よく耳にする
・心臓が痛い!!
・動こうとしたときに胸が痛い!
そういった症状もひょっとすると肋間神経痛と
関わりや影響があるのかもしれません。
では、肋間神経痛について
もっとわかりやすくご説明していきます。
◆肋間神経痛とは◆
人は心臓や生命維持に重要な臓器を守るために背中から胸の前面に12本の肋骨が伸びています。
肋間神経は脊髄から左右12対の肋骨に沿って伸びる神経です。
この肋間神経が何らかの原因で圧迫され痛みがでる症状を肋間神経痛と言います。
出やすい場所としては胸椎の5~9番に多く、左右どちらかに出るケースが多いようです。
突発的に肋骨の伸びるほうに向かってチクチク刺さるような痛みで、痛みが出る動きはほぼ一定で「こう動かすと痛い」と訴える方が多いです。
また咳や深呼吸など横隔膜や肋間筋を使う動きで症状が強くなることがあります。
症状の現れ方は様々で胸の痛みは数分で止まりますが、肺や心臓に痛みを感じたり、背中に張りを感じたりすることもあります。
突発的だったり慢性的だったり定まらないこともあります。
◆肋間神経痛の種類と原因◆
・原発性肋間神経痛
検査をしても病変が見つからない場合。
原因のわかる続発性肋間神経痛と心因性肋間神経痛を除いたもの。
突然激しい痛みが起こります。
・続発性肋間神経痛
末梢神経や脊髄にある知覚神経への刺激や障害により起こる。
変形性脊椎症など脊椎の病気や帯状疱疹、胸膜炎、肺炎、肺癌、胸部の内臓疾患、外傷などが関係している。
事故の後遺症、椎間板ヘルニア、側弯症などによる神経の圧迫、肋骨骨折などの肋間神経を圧迫しているものも続発性肋間神経痛になります。
・心因性肋間神経痛
精神的な面からくるストレスによる冷えや肩こり、不自然な姿勢を長時間続けたとき、運動不足、疲労が続いているときに起こる。
ハードワークが続いたり、極度のプレッシャーを感じたりすることにより肋間神経痛が現れることがあります。
心因性の場合はストレスが無くなれば症状が治まるのが特徴。
肋間神経痛の原因は多様化しているのではっきりと掴めないことも多いですが、内臓に疾患をお持ちの方以外では、骨、筋肉、神経に問題が生じているケースがほとんどです。
その中でも肋間神経痛に関係する筋肉は、脊柱起立筋、僧帽筋、菱形筋、肋間筋です。
脊柱起立筋は背骨から腰骨まで、背中の中心部あたりを縦に細長く走る筋肉で、重いものを持ったり、背中を反らすときに使う筋肉です。
僧帽筋は肩、首、背中、肩甲骨周辺を支え、肩こりの原因になる筋肉です。
菱形筋は背骨から左右の肩甲骨に斜めに走る筋肉で、これも肩こりの原因になる筋肉です。
肋間筋は肋骨の間にあり、呼吸時に肋骨を動かす筋肉です。
これらのコリが肋間神経痛をひきおこすこともあります。
◆肋間神経痛になりやすい人の特徴◆
・中年以降の女性
若い女性もまれにみられますが、多くは中年以降の女性に多くみられます。
更年期を迎えることでホルモンバランスが崩れることがあり、カルシウムが不足し骨がもろくなり、くしゃみや咳、転んで手をついたなどで骨折し神経を圧迫したり、自律神経機能が不安定になるため肋間神経痛を起こしやすいと考えられています。
・激しい運動をする人
激しい運動を長期間続けていると筋肉が疲労し乳酸が溜まりそれが引き金になるケースがあります。
・ストレスを溜めやすい人
ストレスのため絶えず身体が緊張していて上半身の筋肉や肋間筋が固まり神経が張って痛みが出やすくなります。
・デスクワーク、下向きの作業
近年パソコンやスマートフォンを使う生活が当たり前になってきました。
使用中の姿勢はどうですか?
下を向いて背中が丸まっていませんか?
熱中していると悪くなっている姿勢にも気づかず長時間経過しているという方が多いのではないでしょうか。
姿勢の悪さで背中、肩、首、肋間筋が固まってしまい痛みが起こるケースが増えています。
・免疫力が低下している人
帯状疱疹は更年期女性や50歳以上の中年に起こる皮膚に疾患で、体の片側だけに強い痛みを生じ帯状の発疹や赤みから始まり水ぶくれが広がります。
ヘルペスウィルスが原因で過労や病気など免疫機能が低下したときに神経や皮膚を刺激して起こります。
帯状疱疹から肋間神経痛になる方が多いようです。
・妊娠中
お腹が急に大きくなり、それに伴い骨盤も広がっていきます。
今まで通りの姿勢で歩けなくなり、大きくなったお腹や内臓が肋間神経を圧迫します。
主に背中側に痛みを生じることが多いようです。
◆肋間神経の治療◆
肋間神経痛の方はやはり肩、首、背中、肋間筋が硬くなっている方がほとんどですので、まずは硬くなっている筋肉を緩めていきます。
さらに骨盤が後傾して正しく姿勢を保てなくなっている状態になっていますので、正しい姿勢が取れるように体のバランスを整えていくことが必須です。
また自分で出来ることも沢山あります。
長時間同じ姿勢のままでなく、デスクワークの途中で一度立ち上がり身体を伸ばしましょう。
肩甲骨を動かす体操など簡単にできる体操や姿勢の取り方などもアドバイスしますので、施術と合わせてして頂くことで回復が早まります。
体を温めましょう。特に体幹や肩を冷やさないようにしましょう。
ストレスを溜め込まないようにしましょう。
神経痛にはビタミンB群が効果的とされていますので、豚肉、アーモンド、川魚、マグロ、かつお類、ピーマン、カブ、レバーなどを摂取するのも良いでしょう。
更年期の女性はカルシウムやビタミンDを摂取することを心がけましょう。
当院は肋間神経痛でお困りのあなたの力になれると思います!
一緒に健康で元気な身体を作っていきましょう!