・強い肩こりや首のコリがある
・首周辺に症状が強く出ることが多い
・頭痛を伴うことがある
・肘から手の小指側に痺れや痛みがでる
・腕がだるい
・握力が低下したり、細かい作業をしにくい
・手を挙げると掌の血色が悪くなる
このような症状でお困りではないですか?
通常の肩こりだと血行を良くすると軽減されますが、改善しない場合はほかの病気や原因でおこっていることが考えられます。
そのひとつとして脊髄から出ている血管や神経が圧迫され肩こりのような症状が出る胸郭出口症候群があります。
胸郭出口症候群はなで肩の女性に多いと言われていますが、男性にもしばしば見られる症状です。
◆胸郭出口症候群の原因◆
・なで肩
猫背や姿勢不良により鎖骨が下に押し下げられ、なで肩を強いられると起こりやすくなります。
鎖骨のラインは通常軽いV字になっていますが、なで肩の人は鎖骨が一直線かハの字になっています。そうなると周辺の神経(腕神経叢)や筋肉が常に引っ張られ、いつもストレスが入っている状態になります。
・ストレートネック
首の形状がストレートネックになっていると背中は猫背になりやすく顎を突き出した視姿勢になるので発症しやすくなります。
・交通事故
事故の衝撃により骨が変形すると、胸郭出口の神経や血管が圧迫され症状がでるケースがあります。
・スポーツ
女性の場合はなで肩で華奢な人がなりやすい傾向がありますが、男性は逆に格闘技などで斜角筋(首の筋肉)や小胸筋(大胸筋の深層の胸の筋肉)を鍛えている方に多くみられるようです。発達して太くなった筋肉が神経や血管を圧迫する原因になることがあります。
・デスクワーク
事務作業やパソコンなどの仕事で、長時間同じ姿勢でいたり、悪い姿勢で座っていたり、方付近の神経や血管を酷使している場合も胸郭出口症候群の原因になります。
・弦楽器の演奏
ギターやバイオリンなど同じ姿勢で腕や手を小刻みに動かす作業も原因のひとつになります。
・重いものを持つ
日常的に重いものや荷物などをいつも決まった側で持ったり担いだりしている場合も原因になります。
◆胸郭出口症候群の分類◆
肋鎖症候群
肋鎖症候群とは、鎖骨と一番上の肋骨の間で神経や血管が圧迫されているもので、胸郭出口症候群の中で最も多いタイプです。
肩・腕・手・指や背面に症状が現れるのが特徴です。
重い荷物をいつも同じ側で持ったり、仕事で重いものを担ぐことを繰り返したため、鎖骨や第一肋骨の位置変位や、鎖骨や肋骨を骨折した後の位置異常が原因になることが多いようです。
頚肋症候群
頚肋症候群とは「頚肋骨」が存在することによって引き起こされます。
「頚肋骨」とは本来12対である肋骨に加わるもうひとつの骨のことです。1000人中5人の割合で発見される稀なケースです。
通常肋骨は第7頸椎の次につながっている第1胸椎の関節部分から始まります。
しかし「頚肋骨」がある場合、第7頸椎、ときには第6頸椎からもう一本の肋骨が発しており、これが鎖骨下動脈や静脈、腕部神経叢を圧迫することになる場合があります。
頚肋症候群は、肘から手首の痛み・痺れが小指側に偏っているのが特徴です。
腕の皮膚が白っぽくなったり、青ざめたりというチアノーゼ様変色もあります。
腕の脱力感を伴うこともあります。
また神経症状が進行した場合「目瞼下垂」・「縮瞳」・「眼球陥没」などの現れる可能性もあります。
斜角筋症候群
斜角筋症候群とは、前斜角筋と中斜角筋という首の筋肉の間で神経が圧迫されている状態のことです。
症状は、肩・腕・手の感覚異常、血圧低下、皮膚温度低下、脈拍低下などが多いです。
血流不足で「冷感」や「皮膚の変色」などの血行障害が現れることもあります。
過外転症候群
過外転症候群とは「小胸筋症候群」とも言われています。
肋骨と鎖骨の間から出てきた神経と血管はわきの下を通り腕に伸びていますが、わきの下の手前に小胸筋という筋肉があり、神経と血管を覆っています。
この小胸筋が硬くなっていると肩の外転(腕を横に伸ばしたまま上に持ち上げる動作)をすると胸郭出口症候群の症状が現れます。
頭より高い位置に手を伸ばして作業することが多い人がなりやすいようです。
◆胸郭出口症候群の対策と治療◆
胸郭出口症候群の方はまず体のバランスが崩れて正しい姿勢を取れなくなってしまっている方が多いです。
当院ではまず体のバランスを整えるために全身の筋肉、関節を緩める施術を行います。
そして硬くなってしまった斜角筋や小胸筋や肩回り首周りの筋肉を緩めていきます。
さらに鎖骨、肩、肋骨、背骨の関節を緩めていきます。
全身のバランスが整い動きがつくことで症状は治まっていいきます。
施術は実にソフトで安全な手技で行いリラックスして受けて頂けると思いますので、初めての方でも安心してお越し頂けたらと思います。
また日常生活での対策としては
・荷物を同じ側で持たないようにする
・首や肩が冷えないようにする
・首や肩に負担を掛けない姿勢を心がける
・腕を酷使しない
・ストレスをため込まない
・同じ姿勢を続けない(1時間に一回は身体を伸ばしたり動かす)
・肩に筋肉を緩める体操をする
などです。
姿勢の取り方やセルフケアなどもその方に合わせてお伝え致しますので、一緒に頑張って健康な体を手に入れましょう!