アトピーの治療において、その原因や改善方法として色々なことが言われていますね。その中でも、内臓、特に腸の状態が悪いと肌が荒れるというのは、最近色々な治療院やサイトでも言われ出しています。
でも、目に見えない腸の状態が、なんて言われても実感がわかない、なんで腸が関係するのか分かりにくい、という方もいらっしゃると思います。
そこで、今回はなぜアトピーに腸が関係しているのか、腸の状態が原因となって症状が出るメカニズムについか、簡単にですがまとめていきたいと思います。
≪生き物は腸から始まった?≫
これは整体とは少し離れた話になりますが、私たち人間を含めた生物の先祖にあたる原始的な生き物がいます。学校の理科などで習うミドリムシなどの微生物よりも、更に原始的な生物。その生物を構成するのはほぼ腸だったと言われています。
生物が生きていくには、何かしらの方法で栄養をとらなければなりません。そのために最低限必要なのが、脳でも心臓でもなく、腸なのです。
やがて色々な器官を増やしていき、今いる数多くの種類に分かれていますが、元を辿ると私たちの始まりは腸だと言えるのです。
また、私たちの身体も、一番初めに作られるのは腸です。受精卵から細胞分裂を繰り返して人の身体になっていきますが、身体の数ある器官のなかでも一番初めに形成されるのが実は腸なのです。
腸というのは、脳や心臓よりも身体にとって重要な器官、いわば身体の基礎ということですね。
≪腸と皮膚は裏表?≫
最も原始的で単純な生物は腸しかもたない、筒のような形をしています。私たち人間の身体も、デフォルメしていくと実は同じような形であることがわかります。つまり、口から食道を通り、胃、十二指腸、小腸大腸、そして直腸から肛門へと続く一本のトンネルです。
考えてみると、私たちが「お腹の中」と意識している部分は、中ではなくむしろ外界に接しているのです。口と肛門を境にして、皮膚とお腹の中は“地続き”、コインの裏表の関係だということですね。
内臓の中でも、腸の長さは伸ばすと6メートルにもなると言われています。腸が傷付けば、反対側の皮膚にも影響が出るのです。腸内環境が皮膚に影響を出すというのは、構造的に繋がっているからなんですね。
≪皮膚を綺麗にするにはまず腸から≫
腸と皮膚は裏表。なら、皮膚が傷んでるから腸が悪くなることも?
という疑問もあるかもしれませんが、それは基本的にはありません。何故なら、細胞分裂で初めに作られるのが腸だということから、皮膚よりも腸のほうが身体のなかでは先輩のようなもの。私たちの社会でも同じように、基本的には先人の行いが後世に影響を与える。……なんて言うとちょっと大袈裟ですが、皮膚と腸はそのような関係だと思ってください。
なので、まずは先輩の腸のほうから良くしてあげることで、結果的に皮膚の症状の改善が早くなります。
また、皮膚にとってだけでなく、いわば身体のなかでもっとも先輩でありますから、腸が傷んでいると他にも様々な悪影響が身体中に起こり得ます。その中には、体内でステロイドを生成する副腎も含まれますから、アトピーの症状には二重で影響しています。
腸内環境を整えることは、身体のすべてに価値のあることなので、しっかりと処置しておくことがおすすめです。
≪まとめ≫
アトピー治療において、腸がなぜ影響しているのか?
それは、
① 身体のなかで腸が最も古い器官である
② 皮膚と腸は裏表の関係にある
③ 腸が傷付けば他の臓器にも悪い影響が出る
このため、特に皮膚に症状の出るアトピーの治療において、腸を調整することが最も大事になるのです。
腸が大事とは聞いた事あるけどそれが何故なのかいまいちわからないという方や、本当に腸を整えることで改善するのか疑問だった方が、この記事を読んで腸の重要性を知って頂ければ幸いです。
アトピーは痛みやかゆみ、見た目などにも症状が現れるため、治療していても不安がぬぐえないということがあると思います。
けれど、しっかりと腸を整え、調整していけば必ず改善できます。諦めずに、じっくりと治療に取り組んでみてください。
それでは、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。