腰痛
前回は、腰痛のメカニズムや病院で原因不明と診断される理由などについて書きました。今回は原因不明と言われる腰痛の原因について書いていきます。腰痛の原因は様々ありますのでしっかり見ていきましょう。
腰痛の原因は!?
〇足元のバランスの崩れから腰痛!?〇
「腰が痛いんだから腰を診てくれ。」と思っていませんか?
実は、腰に痛みが出るのは結果であって、結果の前に過程があるはずなのです。
例えば、足元のバランスの崩れです。
私たちは、立っているときに足元を最も下の土台として生活しています。足裏のアーチに崩れや足首の動きの悪さなどが腰痛の原因になっていることも多々あります。
足元のバランスが崩れていると、膝や股関節、骨盤、腰椎(背骨)、肩・・・と下から上に過剰な負荷を与えたり、歪みが広がったり、悪影響を及ぼします。結果として、腰に痛みが出るのが腰痛です。もちろん人によっては、膝が痛くなったり、肩が痛くなったりする人もいます。
偏平足や外反母趾という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
偏平足や外反母趾は足元のバランスが大きく崩れていることを示しています。
実際、腰痛に悩んでいる方の足元を見てみると、偏平足や外反母趾がみられることもよくあります。足元がベターっと広がっていたり、親指が外に向いている人は早いうちに治療をしておきましょう。腰以外にも体を悪くしてしまいかねません。
〇内蔵の機能の低下から腰痛!?〇
これもまた、「腰が痛いのになんで内蔵?」と感じたかもしれませんが、実はとっても関係しているんです。
内臓も体の中でいつも働いているので、筋肉と同じように疲労します。
暴飲暴食や猫背などの姿勢不良でお腹を圧迫してしまうと、内臓に負担になります。
内臓に疲労が溜まり弱ってしまうと内臓が固くなってしまいます。内蔵が固くなるというのは、肩こりと同じで、肩にいつも負担がかかっているから肩がこるのであって、内臓も負担がかかり続けるとこってしまうのです。内臓が固くなることで、内臓の機能は低下し、更に内臓に負担がかかるという悪循環になってしまいます。
疲労回復には内臓の機能が欠かせません。
つまり、
内臓の機能が低下すると、疲労の回復機能も低下する
ということです。
健康な人は、一日活動して溜まった疲れも夜寝ることで疲労を回復させて、リセットさせて次の一日に臨めるのですが、内臓機能が低下し、疲労回復機能が低下していると、夜寝ても一日の活動で溜まった疲労が回復しきれず残ってしまいます。これを毎日積み重ねることで、徐々に疲労が溜まっていき、限界が来たときに痛みとして、様々なところに症状を出します。その一つに腰痛があるのです。
〇股関節も関係している!?〇
股関節は体の中の関節で最も大きい関節で、可動の大きさも肩関節の次に大きい関節です。
本来股関節はとても大きな動きをします。股関節を動かしてみると、前に膝を出したり、足を後ろにしたり、外に開く、内に入れる、捻じるなど多方向にさらに、他の関節と比べると大きく動きます。
これだけ自由に大きく動かせるのは、股関節を安定させているのが筋肉だからです。
股関節は、大腿四頭筋や中殿筋など大きな筋肉から梨状筋、小殿筋などのインナーマッスルまで、数多くの筋肉が関与して安定しています。
股関節の動きが悪いということはこれらの筋肉に負担がかかっているということです。殿筋などの筋肉の固さからも腰痛は引き起こされますし、股関節の動きが悪くなることで股関節のクッション性が失われ仙腸関節などまで固くなったり、歩くときに無意識に股関節の動きを骨盤を歪ませて代償することでも、腰痛を引き起こします。
腰痛の治療をする上で股関節は非常に大事なポイントになります。
まとめ
今回は腰痛を引き起こす原因を3つ書きました。
・足元のバランスの崩れ ・内臓の機能の低下 ・股関節の動きの悪さ
この3つはどれも腰痛改善を目指す中で調整することが必須です。
ですが、この3つ以外にも、膝、腕、首、呼吸の浅さ、肩こり、食生活などから腰にくるような人もいるんです。
次回は、腰痛を根本的によくするにはどうすればいいのか、について書いていきますね。