オスグッド


成長期だけではない、オスグッドの痛み

スポーツをしている成長期のお子さんや、そのご両親であれば、「膝の痛み」に悩まされている方も多いと思います。その症状が【オスグッド】と診断され当た方!そんな症状聞いたことがないという方も、スポーツ指導者や子供とふれあう環境にある方は、全く無関係ではありません。

オスグッドは成長痛とも言われているので、成長期が終われば治ると思ってはいませんか?現在オスグッドだと診断されていても、オスグッドの膝の痛みは、成人してから続く人もいるのです。

あなたやあなたの大切なお子様が大人になってからも苦しまないように、今からでも遅くありません!オスグッドについての本当のところを知っていただきたいと思います。

 


オスグッドってなんだ?

 

オスグッドとは正式名前
オスグッド・シュラッター病(症候群)
と言います。

 

スポーツをする十代の小中高校生に多く見られる膝の症状です。成長痛と言われ、単なる膝の痛みだと思われがちですが、スネの脛骨が出っ張って痛む骨軟骨炎です。

20世紀初頭、ボストンのオスグッド医師と、チューリッヒのシュラッター医師が同時期に、別々の症例を確認して発表したため、二人の名を取って名付けられました。女子よりも男子の発症率が高く、サッカーやバスケットボール、バレーボールなどをしている人に出やすい症状です。

痛みで練習もままならないことも多く、今後の試合や選手生命に対して強い不安感を抱くなど、悩みも深いために心のケアが必要な場合もあります。

 


オスグッド=成長痛??

病院で診察を受けると、「オスグッドは成長痛なので、いずれ治るでしょう」と医師に言われたこともあると思います。

確かに成長期に発症が多いのは事実です。成長期の骨端線(骨のつなぎ目の部分にある小さな軟骨で、閉じると身長の伸びが止まる)が閉じる前の時期の痛みのため、成長期の痛み=成長痛と言えないことはありませんが、オスグッド=成長痛とするのはやや乱暴です。なぜなら、単なる成長痛であれば成長期を迎えた子供全員が、等しくオスグッドだということになってしまうからです。当然ですが、成長期でスポーツをしていてもオスグッドを発症するお子さん、しないお子さんがいますね。ということは、オスグッドになってしまうのには何かその人特有の理由がある、と考えるのが自然です。成長は要因の一つでしかありません。

ではなぜ人によって痛みが出るのか、そのメカニズムについてお話していきます。

 


膝の仕組みはどうなっている?

膝の関節は、腓骨(ひこつ)、脛骨(けいこつ)、大腿骨(だいたいこつ)、膝蓋骨(しつがいこつ、膝のお皿)で作られています。

骨と共に関節を支えるのが筋肉で、その中でも大腿四頭筋(だいたいしとうきん)が太ももの前にあり、膝蓋骨をまたいで脛骨の上の部分にくっついています。そのくっついている脛骨の上の部分を脛骨粗面(けいこつそめん)と言います。脛骨粗面は、膝を曲げたときに大腿四頭筋が引き延ばされて、負荷がかかっている場所です。

大腿四頭筋が柔らかくしっかり伸びるのならば良いのですが、筋肉が硬くて伸びが悪いと脛骨粗面にかかる引っ張る力も強くなり、負荷がかかるたびに少しずつ盛り上がっていき、見た目でも分かるようになります。

その状態が続くと、場合によっては脛骨粗面が剥離してしまうこともあります。

伸びの悪いゴムをイメージしてみて下さい。ゴムの端をテープで止めて引っ張ると、伸びが悪いために簡単に剥がれてしまうはず。それと同じことが膝でも起こっているのです。どんなスポーツでも起こるのですが、バスケットボールやバレーボールのジャンプ動作の時の膝屈伸や、ダッシュやキック動作の時は特に脛骨粗面への負荷が大きくなります。

 

これらのことを考えると、

オスグッド改善するためのキーワード

大腿四頭筋の伸縮性

であると言えるでしょう。

 


オスグッドの症状

脛骨粗面が引っ張られ続け盛り上がってしまうので、膝を曲げ伸ばしした時に痛みます。スポーツ動作だけでなく日常生活上でも痛みが起こりますので、苦痛がとても大きいのです。

具体的には

・運動時のジャンプやダッシュで膝下の骨が痛む。
・正座をすると、飛び出した膝下の骨が床に当たって痛む。
・自転車に乗って漕ぐと痛む。
・階段の昇り降りで痛む。
・あぐら姿勢や椅子に長時間座ると痛む。

などがあり、症状が進むと痛みで歩くことすら、ままならなくなってしまいます。これだけ症状が出てしまうと、もはやスポーツどころではありません。

そして、この状態で病院に行くと「スポーツは休んで安静にしているように」「成長痛だし1年くらいで治まりますよ」「痛みと付き合っていくしかない」などと言われます。

お子様は、部活動やスポーツクラブ内での自身のポジションへの強い不安や、焦りを感じてしまうでしょう。

 

学童期~思春期にとっての1年は、永遠にも感じるほどに長いものです。

 

ましてや今まで夢中で取り組み、青春をかけて打ち込んでいるスポーツが出来ないとなると、大きな喪失感を感じることにもなりかねません。オスグッドは単純な足の怪我の一つではなく、お子さんの精神面にも大きく影響してしまうものなのです。

 


オーバーユースだけではない、大腿四頭筋が硬くなる理由

上で述べたキーワード、「大腿四頭筋の伸縮性」について見ていきましょう。
大腿四頭筋が硬くなってしまう理由によく「使い過ぎ(オーバーユース)」であることが言われるのですが、それは本当でしょうか?答えは半分正解、半分不正解です。

激しい練習や試合での大腿四頭筋のオーバーユースは筋肉を緊張させ、硬くなってしまうことは確かです。けれど、オーバーユースだけが原因であれば、チームメイトは全員オスグッドということになりますよね。きっと他にも何か要因があるはずです。

 

ケア不足

筋肉は使うと緊張して縮み硬くなります。それを防いだり柔らかい状態に戻したりするためには、ケアは欠かせません。

練習前のストレッチや練習後のマッサージなどがありますが、特に学童期であると早く練習したいがために、これらのケアがおろそかになりがちです。ケアする場所も重要です。

膝への負担を気にして、太ももやふくらはぎ、膝へのケアは重点的に行っていても、見落とされやすいのが足首です。足首が固くなると、ジャンプしてからの着地時の衝撃を和らげるクッションの力が弱まり、大腿四頭筋への負担も大きくなります。

 

足首ケア欠かさないようにしましょう!

 

精神的なプレッシャー

人間は緊張すると筋肉も緊張して縮み硬くなります。その状態で運動をするとますます硬くなってしまう悪循環です。適度な緊張感は必要ですが、必要以上にプレッシャーをかけることは、ご本人の性格によっては逆効果になってしまうことも十分に考えられます。

 

体の歪みや姿勢の悪さ

実はオスグッドになってしまった人は、姿勢が悪いことがとても多いです。

 

その姿勢悪さは、身体バランス崩れにつながります。

 

例えば、膝関節の軸がずれたり、骨盤の歪みが出たり、それにより股関節の左右差が出たりなど・・・膝の痛みが骨盤から来ているとは驚きかも知れませんね。

けれど、猫背姿勢が続くと骨盤が後ろに倒れます。骨盤が倒れたまま運動を続けると、身体全体を使った動きをしにくくなり、しなやかさが損なわれ、大腿四頭筋ばかりを使うような動きになります。

その結果、大腿四頭筋への緊張が強まり固くなってオスグッドを誘発してしまうのです。

 


大人のオスグッド

思春期を過ぎて大人になり、成長も止まったのに未だオスグッドに悩まされている、という方がいます。逆に、思春期ではオスグッドにならなかったのに大人になってから発症した、という方もいます。オスグッド=成長痛だと思っている人には衝撃的な事実ではないでしょうか。

大人オスグッドに深く関わりがあるのも、

歪み」や「姿勢」です。

大人になってしまうと、長年のクセで歪みや姿勢の悪さも年季の入ったものになります。骨盤はもちろんのこと、肩甲骨や足首に至る全身のバランスが歪んでいることが多いので、その分特に激しいスポーツをしなくても、日常生活だけで大腿四頭筋に負担がかかってオスグッド症状が表れると考えられます。

 


オスグッドになってしまったときのストレッチのポイント

思春期であれ、大人になってからであれ、オスグッドになっても大腿四頭筋の緊張を和らげることにより症状は改善することもあります。ただし、重要なのは「痛みを我慢しないこと」。痛みがある=これ以上はやめて!という身体からのサインです

そのサインを無視して痛みを我慢しながらストレッチをしても、効果が出るどころか逆効果。症状を悪化させることにもなりかねません。痛みがある場合は、以下のポイントに気をつけ、くれぐれも我慢せず、無理をしないようにしましょう。

 

.弱めにストレッチ

物足りないくらいで良いのです。オスグッドになっているということは、大腿四頭筋は固くなっているということ。その固くなった筋肉を強く伸ばすと、筋肉組織を損傷してしまうこともあります。「こんなので伸びてるのかな?」くらいの力でストレッチしましょう。

 

.ゆっくりストレッチ

これはオスグッドに関わらず言えることですが、ストレッチはゆっくり伸ばしていきましょう。伸びの悪い硬いゴムをもう一度イメージしてください。硬いゴムを急速に引っ張ったらどうなるでしょう。速く強い力に耐えられず、ブチっと切れてしまいますね。これと同じことが筋肉で起こるとしたら・・・想像に難くないと思います、怖いですよね!

ゆっくりじわーっと伸ばしていくことで、筋肉の柔らかさも戻ってきます。

 

.呼吸を意識してストレッチ

ストレッチをするときそちらに意識するあまり、呼吸を止めてはいませんか?深く深呼吸すると、自律神経のうち、副交感神経が優位になります。副交感神経は筋肉の緊張を緩め、心身のリラックス状態を作ってくれます。

ゆっくり吸って、その倍をかけて吐くイメージで深呼吸しながらのストレッチをお勧めします。

 


まとめ

今回は思春期に多いオスグッドと大人のオスグッドについてお話しました。

思春期に多いが故、成長痛と思われがちですが、実は大人になってからも悩まされる方が多いのですね。残念なことに思春期の選手時代にオスグッドになってしまった方もいらっしゃると思います。しかし、それを悲嘆し、ただ腐っているだけでは何の成長にもなりません。オスグッドと向き合い、自己と向き合い、オスグッドになったことをバネにして克服した時に、更に強い自分になっていることでしょう。

 

その克服お手伝いを、

愛YOUカイロプラクティック院

させていただきます。

オスグッドは正しいケアをすることにより、早期に回復し、なおかつ再発しません。

 

当院は今までにも多数のオスグッドの症状を改善してきた実績があります。こちらを読まれているあなたやあなたのお子様は、もしかしたら手術を勧められるほどのオスグッドかも知れません。再発を恐れながらの練習になってしまわないように、根本的な原因を探り、オスグッドを改善するアプローチをしていきましょう!

その痛み、諦めずにぜひ一度ご相談ください。

 

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