頭痛


頭痛と自律神経は密接な関係にある

 

頭痛起こす人自律神経乱れている

 

というのは大げさですが、あながち間違っていません。このブログを読んでくださっている方の中には、辛い頭痛症状に悩んでいる方がたくさんいらっしゃると思います。15歳以上の日本人のうち、3人に1人は「頭痛もち」で、3000万人以上が悩んでいるというデータもあります。

数が多いだけに「頭痛くらい体質だから」と頭痛薬などを服用してやり過ごしている人が多いのではないでしょうか。一言で頭痛と言っても色々なタイプがあります。
そして、頭痛には必ず、頭痛を起こす原因があります。

今回は「頭痛」という症状について、頭痛の種類の紹介し、自律神経との意外な関係にも迫ってみたいと思います。

 


頭痛の種類 一次性頭痛と二次性頭痛

頭痛の症状というと、ズキンズキンという痛み、締め付けられるような痛みなど、人により様々な表現がありますね。どの頭痛も慢性的な症状と思いがちなのですが、実は頭痛の中には生命を脅かすものもあります。

一次性頭痛

・緊張型頭痛
・偏頭痛(片頭痛)
・群発頭痛
二次性頭痛

・くも膜下出血
・髄膜炎

 

一次性頭痛

いわゆる「頭痛持ち」の頭痛です。
特に明確な疾患はなく、慢性的な頭痛となっているものを一次性頭痛と呼びます。
【緊張型頭痛】【偏頭痛(片頭痛)】【群発頭痛】
この三つが、有名な一次性頭痛の三兄弟。

     緊張型頭痛     

一次性頭痛の中で最も多いのが、この緊張型頭痛。パソコンなどのデスクワークなどをしている人に多く、「頭を鉢巻きで締め付けられるような痛み」と表現される、じんわりとした圧迫痛があります。

痛む場所は頭全体、後頭部、首の付け根辺りです。痛みの持続時間は、数時間から長ければ数日、それが毎日起こる人もいれば1ヶ月に数回という人もいます。

頭痛がしている間は、家事や仕事は辛くはありますが、動けないほどではありません。
むしろ動いた方が調子の良い人もいます。頭痛以外にも、肩こりや首こりを自覚している場合もあります。痛みのある部分を温めると効果があり、入浴やシャワーなどで痛みが和らぐことが多いです。

緊張型頭痛は、姿勢の悪さや、長時間のデスクワークでの同じ姿勢、運動不足や体の冷えなどの生活習慣により、身体的にストレスがかかっていると起こりやすくなります。

具体的には、同じ姿勢をとることで首筋から肩にかけての筋肉が緊張して硬くこった状態になり、頭痛を誘発します。また、身体的ストレスだけでなく精神的ストレスが影響することもあります。

 

自律神経乱れはその典型的なものです。

 

仕事や家庭でのトラブルが原因で、常に精神的に緊張を強いられると、交感神経が優位な状態が続き、頭~首や肩周りの筋肉が緊張して硬くなるので神経が圧迫されて頭痛となります。

 

    偏頭痛(片頭痛)   

偏頭痛は、脈拍と連動した「ズキンズキン」とした痛みが特徴です。
痛む場所は片側のこめかみ辺りが多いのですが、両側で起こる事もあります。痛みの持続時間は数時間から数十時間、起こる頻度は月に数回から週に数回の方までさまざまです。

緊張型頭痛と違い、痛みが起こり始めると吐き気などの他の症状も伴うことが多く、頭痛も強いために、動くこともままならない人が少なくありません。また、痛みがある間は音や光に敏感になり、じっとしていないと辛い場合が多いです。

男性よりも女性の発症率が高く、30代の女性では5人に1人が偏頭痛だと言われています。偏頭痛は、月経との関連が深いのも女性に多い一因です。

女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、月経周期に伴って大きく変動し、排卵日と月経開始期に急激に低下します。このエストロゲン分泌量の急激な変動が、頭痛発作にも大きく関係しているのです。偏頭痛が起こる誘因にも、やはり自律神経が関わっています。

 

そもそも偏頭痛は、
血管過剰拡張し、
神経圧迫するため起こります。

 

血管を拡張させているのは副交感神経ですが、過剰な拡張は交感神経優位の状態が長く続いた反動と言われています。例えば、責任重大な仕事をやり終えたとき、大きな悩みから解放されたときなど、緊張がとけてほっとしたとたん、偏頭痛が始まってしまったというパターンが多くあるのです。

 

     群発頭痛     

群発頭痛は男性に多い頭痛です。
一次性頭痛の中では最も痛みが強く、群発地震のようにある期間に集中して頭痛が起こるところからこの名が付けられました。

頭痛の起こっている時期を「群発期」と言い、この期間以外では頭痛はすっかり治まってしまいます。頭痛は頭の片側が痛み、毎日ほぼ同じ時刻から痛みが現れ、痛みの持続時間は十数分から3時間程に及びます。

痛みの程度は「目がえぐられるような痛み」と表現されるほどに激しいもので、痛みでじっとしてはいられないこともある程です。頭痛以外にも、結膜の充血、鼻づまり、鼻水、まぶたの浮腫み、顔の発汗などが起こる事もあります。

群発頭痛は、アルコールが引き金となって起こるのですが、発症のメカニズムはまだまだ不明な点が多いのが現状です。

 

二次性頭痛

何か脳に原因の疾患がありその症状として出ている頭痛を二次性頭痛と呼びます。
時として命の危険性もあります。例としてあげるものは以下です。

   くも膜下出血   

命に関わる頭痛として、一番気を付けなければいけない疾患がくも膜下出血です。
40代~60代に多く、男性よりも女性の方が発症率は高くなっています。

脳を覆う3つの髄膜のうち、2番目のくも膜と3番目の軟膜の間のくも膜下腔という部分に出血した状態で、原因の8割が脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)の破裂によるものと言われています。脳動脈瘤は、脳の動脈の一部が膨らんでコブが出来、血管の壁が薄く脆くなってしまった状態です。

膨らんだ風船を想像すると分かりやすいと思います。
限界まで膨らんだ風船は、ゴムが伸びて薄くなり透けてちょっとの刺激でも割れてしまいますね。

症状としてよく耳にするのは「バットやハンマーで殴られたような」という程の激しい痛みです。くも膜下出血は、発症した3割の方が命を落とす怖い疾患です。いつもと明らかに違う頭痛が起こった場合は必ず病院を受診しましょう。

 

     髄膜炎     

髄膜炎は脳や脊髄を保護している髄膜に、炎症が起こってしまう疾患です。

原因には細菌、ウイルスがありますがどちらも頭痛が症状としてあり、特に細菌性は重篤になりやすく、命の危険が高いため速やかな処置が必要です。小児の病気と思われがちですが、大人も決して油断できません。最初は風邪のような症状で、その後急激に悪化します。

頭痛以外の症状もあり、おかしいと思ったら緊急に受診が必要です。
その他、脳腫瘍、脳炎、脳出血など、脳に原因がある疾患は、ほぼ頭痛が症状として現れます。

 


頭痛と自律神経

何度か述べたように、頭痛は自律神経にとても深い関係があります。

 

特に一次性頭痛は、二次性頭痛と違って、
原因があって頭痛
起こしているわけではないのです。

 

現代の日本人はストレスを抱え生活をしています。それは、誰もが多かれ少なかれ感じているのではないでしょうか。ストレスを強く感じると、人間の身体は交感神経が優位になり筋肉を緊張させたり、血管を収縮させたりします。

その結果として、緊張型頭痛や偏頭痛が起こるのは、お話した通りです。もちろん自律神経の乱れだけで、頭痛が起こるとは限りません。身体的なストレスと相まって頭痛が起こっている人がほとんどなのです。そして身体的ストレスも、自律神経の乱れで悪化しかねないという事実もあります。

どちらが先なのかという話になりますが、

 

自律神経乱れ身体的ストレスの悪化さらに自律神経乱れる

 

という悪循環になっているのです。問題は身体的ストレスと自律神経の乱れ、どちらが先かということではなく、どちらも起こっているということ。

現代日本人にとっての自律神経の乱れは、仕事の複雑化によるストレスの増加、テレビ、スマートフォン、パソコンの使用による生活習慣の乱れなどに伴って、もはや当たり前のようになっていると言っていいでしょう。

ということは逆に言えば、半分諦めかけていた頭痛も自律神経の乱れを整えて、身体的ストレスを改善すれば慢性的な症状ではなくなる可能性があるのです。

 


予防と対策その① ~鎮痛剤に頼らず上手に使う~

薬が原因の頭痛・薬剤乱用頭痛を知っていますか?

緊張型頭痛や、偏頭痛にしても、痛みがある時は鎮痛薬を服用することが多いですよね。しかし、その鎮痛薬が原因となって起こる頭痛があるというのは、意外と知られていないのではないでしょうか。

頭痛持ちの方は、痛みへの不安から鎮痛薬を予防的に服用するようになります。そうすると、飲む回数や量が次第に増え、脳が痛みに敏感になります。痛みを感じるハードルが下がってしまい、以前よりも頭痛を感じる回数が増え、さらに鎮痛薬を服用する・・・という悪循環に陥ります。

鎮痛薬を日常的に服用している人は、一度、次の項目をチェックしてみましょう。

 

☑ 月に15日以上頭痛がある。
☑ 頭痛薬を月に10日以上飲んでいる。
☑ 朝起きたときから頭痛がする。
☑ 以前はよく効いていた頭痛薬が効かなくなってきた。
☑ 薬をいくら飲んでも頭痛が以前よりひどくなってきた。
☑ 頭痛の程度、痛みの性質、痛む場所が変化することがある。
☑ 以前は月に数回、片頭痛が起こっていた。

 

薬物乱用頭痛の改善は、鎮痛薬の使用を中止することに他なりません。

 

思い切って2ヶ月ほど中止します。初めのうちは中止した反動で、強い頭痛や吐き気が起こる事がありますが、原因となる鎮痛薬以外の薬で対処します。しばらくすると、毎日のように起こっていた頭痛はなくなり、もともとの緊張型頭痛や偏頭痛の症状に戻ります。その後に、もともとの頭痛への対処を行います。

 


予防と対策その②
~身体と心の緊張をコントロールするストレッチ~

頭痛を改善するために自分で出来ること

★頭痛体操(ストレッチ)

自分で出来る頭痛体操は、緊張型頭痛の痛みを軽くするだけでなく、偏頭痛の予防にもなりますのでご紹介します。頭痛を起こす人は肩こりや首こりを持っている人も多いため、その改善にもつながりますし、ストレッチをすることで呼吸が整い、自律神経の乱れにもアプローチできます。具体的には、首の後ろの深頸筋(後頸筋)群と呼ばれる、頭や首を支える筋肉を伸ばします。

① 腕振り体操 

顔は正面を向き、両腕を肩の高さに広げます。その状態から、
頭は動かさず、腕を水平に振って肩を大きく回します。
2分間行いましょう。
これをすることにより、肩を回転させて、頭と首を支えている
インナーマッスルをストレッチすることが出来ます。

*椅子に座っていても可能です。

 

② 肩回し体操 

*肘を外側に回す体操*
両肘を軽く曲げ、両手を胸の前あたりに持ってきます。
その状態から肩を中心として、肘を外側に大きく回します。
Tシャツを脱ぐイメージです。
*肘を内側に回す体操*
先ほどと反対に、両肘を軽く曲げた状態から肩を中心に、肘を内側に大きく回します。
上着を羽織るイメージです。

これらを各6回ずつ行いましょう。

注意点は、呼吸を意識しながら行うことです。ゆっくり吸ってゆっくり吐く、特に吐く息は副交感神経を刺激します。細く長く吐いてストレッチしましょう。また、偏頭痛の発作が起こっている時や、動くのも辛いほどに頭痛がしている時はやめておきましょう。

 


まとめ

今回は頭痛の種類と頭痛と自律神経の関係についてお話しました。

この記事で自律神経の乱れを整えて、身体的ストレスを改善すれば慢性的な症状ではなくなる可能性があることが分かりました。また、自分で予防対策することもできるというお得な情報もありましたね。

自律神経を乱す大敵はストレスですが、ストレスと無縁の生活を送るのは現代においてなかなか難しいと言えます。大切なことは、自律神経が乱れても、それを戻す事が出来るかどうかです。

 

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身体負担減らすことができ、
自ずとそれに伴う頭痛の症状も抑えられてきます

 

愛YOUカイロプラクティック院は、全身の調整を行い、頭痛解消だけでなく自律神経を整えるアプローチの出来る治療院として支持を得ております。頭痛持ちと思っている方の頭痛の原因は頭にはないことがほとんどです。

辛い症状は体質だから、薬を飲めばいいからと諦めずに、ぜひご相談ください。

 

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