一言で外反母趾といっても、5つの種類があるのをご存知でしたか?
今回は5つの外反母趾の種類を紹介します。
・靭帯性外反母趾
その名の通り、靭帯が緩むことで外反母趾になるパターンです。
足には、親指の付け根から小指の付け根に向かって横のアーチが存在します。この横のアーチを支えている靭帯が緩むことで、足がベターっと横に広くなっていき、親指の付け根辺りの第一中足骨が内反していき、外反母趾になっていくのです。
原因としては、足裏の刺激が不足していることが挙げられます。横アーチを支える靭帯が伸びてしまうと、踏ん張りがきかなくなってしまいます。弱くなった足で靴を履いて歩くことで指が頑張りすぎてしまい、外反母趾になっていくのです。
・仮骨性外反母趾
わかりやすく言うと、親指の付け根辺りに骨が生えてくることで出っ張りができ、曲がったように見えたり、擦れて炎症を起こしたりするパターンです。
原因は、親指の付け根への過乗な刺激です。本来、歩くときには、足の指も使って歩くのですが、歩くときに指が浮いてしまってうまく使えていないことで、親指の付け根に過剰な刺激が入ってしまいます。その強い刺激に対して、骨を作って強化しなければ、と身体が反応してしまうのです。
仮骨性の場合は、親指自体は曲がっていませんが、出っ張った骨によって、徐々に親指が押し上げられていくことがあります。それが次に紹介する、混合性外反母趾です。
・混合性外反母趾
靭帯性外反母趾と仮骨性外反母趾が混合して発症しているパターンです。
実は、もっとも多い外反母趾がこの混合性外反母趾です。混合性は、靭帯性か仮骨性のどちらから発症し、徐々にもう一方の外反母趾も進行するという順で混合していきます。
どちらが優位の原因かをしっかり見極め治療していくことが重要になってきます。
・ハンマートウ性外反母趾
ハンマートウとは日本語で浮指のことを指します。
浮指とは、生まれたときから、足の指が長かったり、小さい靴を履くことで圧迫されて足指が縮こまったりして、指が浮いたり、ハンマー状にロックされた状態のことを言います。
この状態だと、指がうまく使えず、足指の付け根に大きな負担がかかってしまい、外反母趾になってしまいます。
病変性外反母趾
この外反母趾は、病気によって発症するパターンです。
リウマチなどの関節の病気や、事故などによる外傷などで変形や脱臼を起こし発症します。
病変性外反母趾は他の外反母趾とは少し違って特殊な外反母趾と言えます。リウマチなどの変形の進む病気の場合、そちらから治療していく必要があります。いかに変形を進行させないかが重要です。病変性外反母趾は、場合によっては手術が必要になる場合もあります。
他と比べて、治療しても再発率が高いのも特徴です。
どうでしたか?聞いたことない外反拇指の種類もあったかもしれません。外反母趾と言いても、実は、こんなに種類があったのです。
今回紹介したように、外反母趾と言いても色々な変形のパターンや原因のパターンがあるので、自分がどの外反母趾か見極めることが欠かせません。ですが自分で判断することは難しいため、病院や治療院に行って一度しっかり見てもらいましょう。