ヘルニア1 ~腰椎椎間板ヘルニア~
ヘルニアと言えば腰? ヘルニアにも種類があります
「ヘルニア」という言葉を聞いたことがあると思います。
ヘルニア、と聞いてパッと頭に思い浮かぶのは、腰の「腰椎椎間板ヘルニア」である人が多いのではないでしょうか。
「ヘルニア」は「飛び出す」
という意味です。
体内の臓器があるべき場所から脱出してしまった状態で、腰椎椎間板に限らず身体の色々なところで起こります。俗に言う「でべそ」は「臍(さい)ヘルニア」のことなんですよ!
今回から3回にわたり、整体とは深く関わりのある
・腰椎椎間板ヘルニア ・鼠径ヘルニア ・頚椎椎間板ヘルニア
についてお話したいと思います。
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板とは
そもそも椎間板とはどこにあって、どんな働きをしているのでしょうか?突然ですが、ここでクイズです。
Q.人間の背骨は1本の長い骨である。〇か✕か?
答えは
✕
人間の背骨は1本の骨ではなく、首の付け根からお尻の上まで、24個の骨が連続してくっついて出来ています。これらを合わせて脊椎と言い、ひとつひとつの骨を「椎骨(ついこつ)」と呼びます。
その椎骨と椎骨の間にあり、椎骨同士が直接こすれ合わないようにクッションの役割をしているのが椎間板です。椎間板は上から見ると、線維輪が周りにあり、中に髄核というゼリー状物質がつまっています。
丸いお饅頭をイメージすると分かりやすいかと思います。線維輪がお饅頭の皮で、あんこが髄核です。
プロフィギュアスケーターの荒川静香さんが一般的にイナバウアーと呼ばれる技を出来るのも、椎骨や椎間板という脊椎の仕組みがあってこそ!
背骨が1本の骨だと直立不動以外の姿勢を取れませんが、椎骨と椎間板があることでおじぎをしたり、腰を曲げたり反らしたりなどのたくさんの動きが出来るのです。
腰椎とは
脊椎のうち、腰にある5個の椎骨を腰椎といい、前側にややカーブを描いています。腰椎は、上半身を骨盤の上に支える役割と、胴体の様々な運動や姿勢を形作る役割をしています。
椎間板がどうなった状態が腰椎椎間板ヘルニア?
腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎へ何らかの圧迫があり、椎間板の中の髄核(あんこ部分)が繊維輪(皮)を突き破って飛び出してしまった状態です。
椎骨と椎間板の後ろ側(背中側)には神経が通っています。飛び出した髄核がその神経を圧迫してしまうため、しびれや痛みの症状が出ます。
他にも前かがみになると、飛び出した椎間板の神経への圧迫がより強くなるため、痛みがきつくなるのも特徴です。
訴えが多い主な症状は
・お尻や腰の痛み ・足のしびれ
などで初期は症状も軽いのですが、だんだんとひどくなり
・咳やくしゃみをすると腰に響く痛みがある ・寝ていてもお尻や足に痛みやしびれがある ・腰が痛くて何をするにも不安 ・痛みやしびれがあって思い切り好きなことができない
と、日常生活にも支障が出てきてしまいます。
さらに症状が進むと、神経圧迫の為に尿意を感じにくくなってしまい排泄障害が起こる事もあります。こうなると、日常生活にも影響が出るため、手術を勧められることも多くなるでしょう。
病院での腰椎椎間板ヘルニアへの治療方法
一般的な治療方法として
・薬物療法(痛みに対して飲み薬や湿布、ブロック注射など) ・物理療法(痛みのある場所に電気、牽引、マッサージ、コルセットの使用)
これらがあり、症状が進むと手術が選択肢に入ります。
手術をして飛び出した椎間板を部分的に取ってしまえば、圧迫された神経が解放されるため、確かに症状は治まりそうな気がしますね。しかしここで、このようなデータをご紹介します!!
健康な成人の3割、そして高齢者であれば7割を椎間板がヘルニアしているというのです。さらに、「椎間板ヘルニアが腰痛の原因」とされるのは、全体の3%程度にしかすぎないということも分かっています。
これはどういうことでしょうか?
つまり、何の痛みもない人でも椎間板が飛び出しているし、椎間板が飛び出したことが、痛みやしびれなどの原因である人はごくわずか、ということ。
これはなかなか驚きの事実ではないかと思います。
もし椎間板がヘルニアしているのが事実だとしても、その本当の原因=髄核を押し出すような負荷がどうして生まれたのかを解決しないことには、手術をしたところで根本的解決にはならないと言えるでしょう。
人間の身体は頭から足先までひとつのユニットです。
一つとして切り離されてはいません。
椎間板ヘルニア=症状の発生源
ではなく、
身体のどこかの部分の不調が原因の可能性が高いのです。
愛YOUカイロプラクティック院では、腰椎椎間板ヘルニアの痛みの原因は腰にはないという考えの下、多数の腰椎椎間板ヘルニアでお悩みの方の症状を改善してきました。
👇これまでの実績としての患者様の声👇
および腰椎椎間板ヘルニアの関連記事をご紹介いたします。
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次回は、ヘルニア②「鼠径ヘルニア」のお話です。