走る事が好きで定期的に走っている方や、陸上部などに所属し、
練習等を通して毎日のように走っている方の中で、
すねの骨の内側に違和感や痛みを感じたことがある方もいらっしゃると思います。
それは、シンスプリントと呼ばれる脛骨の炎症かも知れません。
正式名称は“脛骨過労性骨膜炎”といい、走る動作におけるスポーツ障害の一種です。
◆症状
シンスプリントの特徴として、数カ月ぶりに運動を再開した際や、
初めてマラソンに挑戦しようとした時など、
急に運動を始める時に痛みが出ることが特徴です。
痛みの特徴としては、すねの骨の内側に鈍い痛みを伴います。
稀にすねの外側に痛みを伴う場合もあります。
体が十分に温まっていない時に走り出すと痛みを感じますが、
走っているうちに痛みが消えていた、という事も珍しくありません。
しかし、症状がひどくなってくると、十分にウォーミングアップを済ませても
痛みが消えず、走り終えるまで痛みが伴います。
また、日常生活に支障をきたすこともあります。
特に部活動入部初期におけるシンスプリントは厄介で、
痛みが出ても正直に自分の症状を言い出せる環境や雰囲気が出来ていなく、
痛みのあるまま練習してしまい悪化させている選手が多いのも事実です。
それもそのはず、入部したてで、監督や先輩に休みます、なんて言いづらいですよね。
しかし、休むことも練習です、自分の為です。
勇気をもって友達に相談してみて下さい。
◆症状を緩和させるためには
まず、痛みが治まるまで、練習はやめておいた方がいいです。
その上での対策としては、まず下半身の筋肉の緊張を取る事が大事になってきます。
そのやり方としては、布団に入った状態でもいいので足首をぐるぐる回します。
左右10回ずつくらい回したら今度は、足首をぴんと張って10秒ほどキープします。
そのあとリラックスさせ、今度は足首を逆の方向に曲げます。これも10秒キープです。
この動作をすることによって、すね、ふくらはぎの緊張をとり、
また足首の柔軟性の向上が目的です。
これも痛みが出ない範囲で行ってください。
シンスプリントは、過労性という言葉が入っているように慢性的な疲労も、
痛みの原因になります。
疲労が溜まっているのに我慢して過度な運動を行っては逆効果で、
症状を悪化させるばかりです。
まず第一に休ませ、再発しないような身体作りに取り組んで下さい。
そして、指導者の方は、必ず生徒さんに無理をさせないような環境作りを行って下さい。