皆さんは、アーチ状になっている石橋をご覧になったことはありますか?アーチ構造は、上からかかる力に対して非常に強く、荷重がかけられると強度を増すという特性を持っています。
実は、このアーチ構造は人間の足の裏にもあります。アーチがあることによって、体重を支えることができているのです。しかし、人間の足の裏のアーチは、橋とは違いくずれやすくなっています。そして、足裏アーチが崩れてしまうと、外反母趾をはじめ様々な足のトラブルにみまわれます。
また、足裏アーチは外反母趾を語る上で、必ず出てくる単語です。すでに外反母趾になってしまった方も、まずは足裏アーチについて知ることから始めましょう!
足裏アーチとは
足裏アーチが目に見えてよくわかるもの、それは「土踏まず」です。この土踏まずを形成しているアーチを「内側縦アーチ」と言います。そして、この「内側縦アーチ」がなくなることによって、みなさんもよくご存じの「偏平足」になってしまいます。
しかし、足裏アーチは「内側縦アーチ」だけではありません。そのほかにも、「外側縦アーチ」、「横アーチ」があり、足裏はこれらの3つのアーチにより構成されています。
○内側縦アーチ
土踏まずを形成しているアーチです
かかとにある踵骨という骨から、親指の付け根(母趾球)にかけて
曲線を描くようにして形成されています
○外側縦アーチ
踵骨から小指の付け根(小趾球)までで形成されていますが、
はっきりとはわかりにくいです
○横アーチ
中足骨という骨の先端部にあたる足の指の付け根を、
親指から小指にかけてつなぐようにして形成されているアーチです
足裏アーチの役割
足裏アーチには、以下のような3つの役割があります。
1.衝撃を吸収する役割
着地時の衝撃の大きさは、歩いた場合で体重の1.2〜1.3倍、走った場合は2〜3倍、ジャンプの場合は6倍と言われています。アーチはこの衝撃を吸収し、足首や膝、腰、肩、首など全身の関節部分への衝撃を和らげます。
2.安定性の確保
カメラの3脚のように、親指の付け根(母趾球)、小指の付け根(小趾球)、かかとの
3点で支えることにより、安定性を確保することができます。
3.バネの役割
地面に着地したときに受けた衝撃を利用して、
より少ない力で地面を蹴り出すことを可能にしています
足裏アーチの崩れによって起こる諸症状
足裏アーチがくずれると、様々な症状を引き起こします。
○内側縦アーチのくずれ
偏平足、むくみ、冷え症、肩こり など
○外側縦アーチのくずれ
O脚・膝の痛み・腰痛 など
○横アーチのくずれ
開張足、タコ・うおのめ、外反母趾 など
足裏アーチが1つでもくずれると、他のアーチがくずれ、それに伴い、足のトラブルを合併しやすくなります。例えば、最初は、偏平足だったものが、開張足を合併し、最終的に、外反母趾になってしまうということも十分有り得ます。
外反母趾になってしまうと、足だけでなく全身に様々な症状が現れます。
外反母趾になってしまった方は、治療をして正しいアーチの形を取り戻しましょう!
そうすることによって、膝の痛みや腰痛などの症状も快方に向かうかもしれませんよ。
当院でも、外反母趾をはじめ、様々な足の症状の施術を行っておりますので、ぜひ一度ご来院されてみてはいかがでしょうか?